3関脇が総崩れ、豊昇龍は3敗目。
「大相撲名古屋場所・12日目」(20日、ドルフィンズアリーナ)
3人の関脇が大関昇進を狙う戦いが大混戦となりました。豊昇龍は北勝富士との2敗対決に敗れ、首位に並ぶチャンスを逃しました。大栄翔は玉鷲に押し込まれて4敗目を喫しました。若元春も新大関霧島に寄り切られて4敗目となりました。一方、1敗だった平幕の錦木は新入幕の湘南乃海に敗れました。トップは錦木と北勝富士が2敗で並び、3敗で豊昇龍と新入幕の伯桜鵬が追っています。
関脇トリオは次々と重圧に屈しました。トップタイに浮上するチャンスのあった一番で、豊昇龍は鋭い踏み込みを見せませんでした。立ち合いでやや左にずれ、北勝富士の突き押しに後退。はたこうとした瞬間に左足が俵を踏み越えてしまいました。土俵に手をついてうなだれると、報道陣を制止して取材を拒否しました。過去5戦全勝だった相手に敗れ、ショックを隠しきれない様子でした。
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大栄翔も課題が浮き彫りとなりました。玉鷲を押し込んだが、回り込まれてバッタリと敗れました。「ダメでした。立ち合いは良かったと思う。一日一番やるだけ」と、精一杯切り替えようとしました。
若元春は力負けしました。4連敗中で不調だった霧島に得意の左差しを封じられ、完敗となりました。「ねじ込もうと思ったけど、しっかり対応された」と謙虚に語りました。
大関昇進の目安とされる3場所合計33勝。豊昇龍と大栄翔は後がなくなり、若元春は目標達成の可能性が消滅しました。「3人はここからはトーナメントみたいなもの」。そう語る八角理事長(元横綱北勝海)は、若元春の敗戦を見届けて「3人とも負けてしまったね」と残念がりました。13日目からはいよいよ直接対決が続きます。史上初の大関トリプル昇進も期待された名古屋の夏は、残り3日でカオスに突入しました。