貴景勝が綱取りに向けて一歩前進し、先場所初日に苦杯をなめた北勝富士を圧倒して完勝。

「大相撲九州場所・初日」(12日、福岡国際センター)

大関貴景勝が秋場所優勝の勢いそのままに、小結北勝富士を押し出し、白星発進。大関での優勝後の初日は、これまで2度敗れた鬼門を突破し、綱とりに期待がかかる中、滑らかなスタートを切った。他の大関も、霧島が宇良に、豊昇龍が正代にそれぞれ快勝。関脇では、大栄翔と琴ノ若が白星を挙げたが、若元春は敗れた。

貴景勝は特に落ち着いており、緊張感に包まれることはなかった。自分の間合いでしっかりと踏み込み、立ち遅れた北勝富士を圧倒。前場所の初日に敗れた相手に対して、反撃の隙を与えずに押し出しを決めた。

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取組前、支度部屋では相手の動きを確認するために付け人を立たせ、当たって逃げる相手を追う動きを確認していた。負ける気配を見せずに完勝。「いつも通りでした。自分がどうしていくかだけを考えていた」と冷静に語った。

過去の2度の綱とり場所では初日に敗れ、波に乗れず休場に追い込まれたが、貴景勝は今場所を大事にしており、「頭になかった。今場所は今場所なので」と気に留めなかった。初日だけでなく、勝負に臨む際の緊張感についても、「あまり気持ちをコントロールしようとは思っていない。緊張しないようにしてもする時はする。やってきたことを発揮するだけという気持ち」と述べ、できることに集中している。 浅香山審判長は大関の相撲を「しっかり押していたしよかった」と評価。ただし、綱とりについては「まだ何も言える状況じゃない。今場所でしっかりと見ていかないといけない。